犬種について

犬種について

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世界には色々な犬種が存在します。犬に興味が無い人でも知っている犬種から犬に詳しい人ですら知らない犬種まで存在します。一般的に各国のケンネルクラブが公認している犬種から未公認の犬種まで。また違う犬種を掛け合わせて固定させた新しい犬種もいるでしょう。とすれば本当に多くの犬が存在し、まだ私たちが知らない犬種もいるかも知れません。

個人的には最初200種類位はいるかなと思っていましたが、犬を知るにつれて300種類かな、いや400種類はいるな。と、ますます増える一方です。30年ほど前、犬の図鑑を買いあさったことがあります。近所の本屋さんを数店舗でしたが本当にごく一般的な犬種しか載っていない本しかありませんでした。今は色々な図鑑が出版されるようになりました。と言っても「こんな犬種がいたのか」と思う犬が載っている図鑑は少ないですが、それでも300犬種位は載っています。一番多くの犬種が載っている本は「デズモンド・モリスの犬種事典」でしょう。この本だと1000種類の犬が載っています。しかも「へ~こんな犬いるんだ」と思える犬が多く載っています。

犬はその土地柄、人間の要望に合わせて犬種として確立されました。19世紀までは本当の意味で犬種の特徴を備えている犬達が多く存在していました。19世紀の産業革命で多くの犬達は失業し、それ以降、ドッグショーという新しい場所で存在をアピールすることになりました。容姿は綺麗で極端な表現をしたものが好まれて、性格は従順なものだけが残されることになりました。この点はかなり残念に思います。本来の犬種としての特徴は失われていることになり「似た犬」を我々は「本物」と認識せざるを得ない状況になります。またそれぞれの犬種としての歴史を受け止めることも大切だと思います。デズモンド・モリスの犬種事典で闘犬について触れられていますが、歴史として外すのではなく人と共に何千年の歴史を歩んできたことは紹介すべきだと思います。

この「犬の種類や飼い方のドキュメント」で多くの犬種についてお互いに理解を深めることが出来れば幸いです。

北海道犬

北海道犬

近所では見かけない犬種です。記憶にあるのは今まで1度だけ見たことがあります。それは小学校低学年の頃、犬を飼うことが流行って周りの友達は殆ど犬を飼っていました。その中で金持ちの友達が犬を7頭位飼っており、その中に北海道犬がいました。白の毛色をした犬で確か雌の犬だったと思います。友達はこの犬をよく自慢していました。何で北海道犬を飼ったのかは記憶にないのですが、何度かこの犬を触らせて貰いました。雌だったせいか気質はとても穏やかで日本犬特有と思われる「飼い主以外は」というのは無く誰でも触ることができました。
この犬で一番覚えているのが「舌斑」。当時、そんなことは気にしていなかったのですが、友達から「この犬の舌を見てごらん。紫色してるでしょう。この犬の特徴なんだ。ちなみに3階で飼っているチャウチャウ紫色の舌をしているよ」と説明をしてくれました。小学校時代の思い出です。

最近、日本犬に興味が出てきているのですが、日本犬の中でも熊猟をすることが特徴かと思います。熊と闘うにはそれに応じた闘争心や体力が必要になるでしょう。実際に見たことは無いですが、動画を見る限りでは距離を取って猟をする感じ。頭の良い闘い方ですね。パキスタンなどでも熊と闘う犬がいますが、こちらは咬み止めっていう感じです。猟ではなく見せることが目的ですね。

犬種プロフィール

原産地 日本
犬のサイズ 理想体高 牡:48.5~51.5cm 牝:45.5~48.5cm
用途 スピッツ 家庭犬
容姿の特徴 ・性相の判然としたやや前がちのよく均整がとれている。
・頑健な体躯。
・筋肉は強靭。
・胡麻(先端の黒いレッドフォーンの毛)、虎、赤、黒、黒褐色、白。
飼い方・育て方 ・一日の食事量は成犬で1日1回から2回。
・1日一食の場合は夕方に与えることがよい。
・あまり多く食べない犬種なので、ドライフードを中心に人が食べるものを多少与える。
・過食や偏食に注意する。・運動は引き運動や自転車運動を1日に2回行う。
・一回の時間は30分から1時間は最低行うよう十分にすること。
・運動は食前に行い、食後になる場合は1時間以上空けてから行うようにしましょう。・無駄吠えも少なく気性は激しく大胆です。家につく性質が強いのでしつけをしっかりすれば家族のよいパートナーになります。
・北海道圏は利口で飼いやすいと評価が高いようです。・春から夏の換毛期に大量の毛量が脱落するので、換毛期は特に注意してブラッシングを行うようにしましょう。
・被毛の汚れが目立ってきたら、夏場は一週間に1回程度シャンプーを行い、冬場はよく拭くようにしましょう。
・通常はブラッシングで充分なので、換毛期以外は比較的お手入れは簡単かもしれません。
かかりやすい病気 ・皮膚疾患
・関節炎
・眼疾患

カ・デ・ブー

カ・デ・ブー

カ・デ・ブー(ペロ・デ・プレサ・マヨルカン)はピットブルに似た犬です。ピットブルより少し大きい感じがしますが。実際に見たことは勿論、ありません。国内にもいないのではないかな。初めて見たのはテレビ番組「ムツゴロウとゆかいな仲間たち」です。
犬同士を近づけると雌同士であったけどかなり喧嘩っぱやく、お互いに襲い掛かろうとしていました。でも口吻が短いせいか持久力は無くすぐに「ハー、ハー」としていたのを記憶しています。

歴史的にはドッグファイティングやブルバイティングに使われています。後にこういったことが減少するにつれて頭数も減少し絶滅寸前まで追い込まれたもののショードッグの道を見出し復活を遂げました。

犬種プロフィール

原産地 バレアス諸島
犬のサイズ 理想体高 55~58cm、雌52~55cm 体重 雄35~38kg、雌30~34kg
用途 コンパニオン・ドッグ
容姿の特徴 ・頭部が大きく、がっしりとした体つき。
・折れ耳、垂れ尾
・コートはスムースコート
・毛色はフォーン、ブラック、ブラウン
・マズルの黒いブラック・マスクを持つものもいる。
飼い方・育て方 ・主人家族と遊ぶことが大好きであるが
・力が強いのでしっかりと静止が効くように躾けたい。
かかりやすい病気 ・皮膚病
・眼疾患。

ウイペット

ウイペット

ウイペットと言えば、グレイハウンドの小型版と言ったイメージですね。時々、ペットとして飼われている犬を見ることがあります。メジャーな犬ではないですね。体型を見ればとても足が速いことが想像されます。性格はグレイハウンドに似てフレンドリーな感じがします。
歴史的には貧しい鉱山労働者がグレイハウンドを手に入れることが出来なかった為、作り出されたのが起源とされています。名前は「キャンキャン鳴く小さな犬」という意味からきた。走る姿勢が馬を鞭打って駆けるように見えることからウィペット(鞭犬)と名付けられたらしい。

ウイペットは下記のいずれかの方法で作出されたとみられているようです。
1.小さめのグレイハウンドを選択繁殖し、体高を50cmまで落とした。
2.グレイハウンドとスパニエルを掛け合わせた。
3.イタリアングレイハウンドとテリア(マンチェスターテリア中心)を掛け合わせた。

個人的には「3.」だと体高が50cmにもならないような気がするが。
走る速さとしては短距離だとグレイハウンドに勝るが、距離がながくなるにつれグレイハウンドに抜かされてしまうらしい。

犬種プロフィール

原産地 イギリス
犬のサイズ 理想体高 メス: 45–53 cm、 オス: 48–56 cm
用途 サイト・ハウンド、レーシング・ドッグ、コンパニオン・ドッグ
容姿の特徴 ・筋肉の力強さと、機能的な美しさと優美がある。
・スピードと働くために作られたような体躯である。
・毛色はあらゆる色が許可されている。
飼い方・育て方 ・暑さや寒さに弱いため、野外での飼育はお勧めできない。
・運動量も必要とするため安全に遊べる広い庭などがあるほうがよい。
・集合住宅でも飼う事が可能だが日々相当量の運動ができるスペースが身近にあるか毎日長距離の散歩ができる方でないと難しい。
かかりやすい病気 ・皮膚炎
・口蓋裂
・耳介脱毛症
・血筋によっても発症しやすい病気があると言われているので、事前にどう言った病気が発症しやすい血筋かを確認する事。

アメリカン・ピット・ブルテリア

アメリカン・ピット・ブルテリア

ピットブルと言えば・・・「世界最強」と呼ばれる犬。もう40年近く前に初めて日本に輸入されました。過去に1度だけ飼ったことがありますが、とても明るく可愛い犬でした。人間にはとても腰が低く人懐こいわりに、4つ足の動物を見ると喧嘩を仕掛けてしまう性格。著者のピットブルも例外ではなく、動物病院に貼ってある犬のポスターにも襲い掛かろうとし押さえるのに大変だった経験があります。パワーもあり、小さい体ながら70kgの人間がまたがっても少しの時間耐えうる感じでした。頭も石頭で、近くに寄ると喜んで頭突きをしてくることがあったが脇腹に頭突きをされた時には息が出来ない程でした。咬筋力は900㎏あるとも言われています。実際、何キロあるかは不明ですが、ハスキーではかみ砕けなかった牛骨もひと咬みで砕いてしまったのを見る限りではかなり咬む力は強いのだろうと思います。
作られた過程として、スタッフォード・シャー・ブルテリアの名前が良くあがっていますが、ブルー・ポールというブル・アンド・テリアが関与している方が強そうです。

ピットブルには数種類のタイプがあり、大きく強そうなショータイプ、細くて一見弱そうな闘犬タイプがあります。ブリーなんていうマッチョなタイプもいるようです。
闘犬タイプではイラーアリゲーターボリオ等のタイプがあり系統によって闘い方も様々。

犬種プロフィール

原産地 アメリカ
犬のサイズ 理想体高 46〜57cm
用途 未公認
容姿の特徴 ・筋骨隆々とした体躯。
・体長が体高よりやや長い。
・丸い大きな頭部、両目は離れていて鼻は短く、開口部は大きくしっかりしたあご。
・耳は半立ち耳、しっぽは中ぐらいの長さで垂れてい。
・断耳することもある。
飼い方・育て方 ・子犬の頃から社会性を与え、時には厳しく訓練やしつけを行うことで、どんな時でも命令に従うという信頼関係を築くこと。
・闘犬として作られていた犬なので、体力もあり、咬む力は非常に強い。
・事故が起きた時は重大な結果を招きがちであることを前提に、家族に迎えるかどうか検討する必要がある。
・運動量は膨大。
・若犬時代は朝晩それぞれ1~2時間以上の散歩や運動が必要がある。トレッド・ミルなどを使うこともある。
・成犬をドッグランに連れて行くのはやや危険なのでお勧めできない。
・短毛で被毛の手入れは楽。定期的にブラッシングを行えばよい。
かかりやすい病気 ・心臓疾患
・皮膚疾患
・先天性難聴
・腎疾患

イングリッシュ・グレイハウンド

イングリッシュ・グレイハウンド

イングリッシュ・グレイハウンドは、どの犬よりも古い歴史を持ち、沢山の名声を欲しいままにしてきた犬です。
もっとも俊敏な犬で最高速度は64㎞/h、跳躍力も飛び抜けており一度の跳躍で9.14mをクリアした記録も残っているらしい。
そして、この、イングリッシュ・グレイハウンドは、世界一高額な犬でレーシングチャンピオンは7万2000ドルで取引されたこともあるようです。
この犬はとても多くの呼び名があるようで50以上の名称が存在するようです。
性格はとても愛情深く落ち着いている。

イングリッシュ・グレイハウンドは、個人的には昔から気になる犬種である。やはり走る速度が世界一と言われ、ドッグレースでも活躍している。広い場所があればちょっと離して走らせたい気になると思います。但し、周りに小さな犬などがいないことが条件で。
この犬種も勿論、ショードッグレース用とに分かれると思います。レース用の方がある意味、原種に近く体もレース用の方が小さいかもしれません。
日本では土地が無いのでいくら良い犬だとしても人気が出ることはまずないと思います。

犬種プロフィール

原産地 イギリス
犬のサイズ 理想体高 牡:71~76cm 牝:68~71cm
用途 サイトハウンド
容姿の特徴 ・体全体が長いつくりで、筋肉のバランスが良い流線型ボディが特徴。
・長い四肢とアーチがかった背中を伸び縮みさせることで、俊足が生み出せる体型。
・長い尾は方向を決定したり、ブレーキなどの役割を果たす。
・耳は「ローズ耳」と呼ばれる折れ耳で、尻尾は「サーベル形」と言われる垂れ尾。
・被毛の色は多岐にわたり、はなめらかなスムースコート。
・体臭は控えめ。
飼い方・育て方 ・毎日の運動が必要。足場の安全な場所で十分な運動をさせると良い。
・寒さに弱いため屋内飼育が適している。体を休める場所には、毛布などをひいてあげて、体の冷えを防いであげると良い。
・スムースコートなので、ブラッシングは、軽くムダ毛を取り除いてあげましょう。
かかりやすい病気 ・胃捻転